千葉県旭市にある椎名洋ラン園では年間に80万鉢、毎年の母の日ギフトの出荷については年々増加傾向にあり、来年度は10万鉢の出荷予定になっているそうです。
品種についてもすでに発表済みの品種は200品種以上。年間を通して販売されている中心的な品種が約50数種類。未発表の品種も海外で交配したものを含め、まだ400種以上もあるそうです。(2021年現在)
その未発表の品種の中から、花色の良いもの、花期の長いもの、病気に強いもの、メリクロンにかけやすいもの、などの条件を満たしたものを新品種として発表していくそうです。
株苗(フラスコ苗)は国内のみならず海外でも生産しており、苗束の状態またはある程度の成長過程(花芽の出ていない6カ月程度)の株を輸入する形をとっています。といっても品種は完全にオリジナル品種なので、海外の拠点に生産委託し、逆輸入というかたちです。
海外の生産拠点は中国や台湾、ベトナムなどで、海外展開について言えば、アメリカ、ヨーロッパなどにも販売。海外の農園さんがそれぞれで育てるための苗株自体を輸出する場合もあります。
ミディ胡蝶蘭の生産過程

中国・北京からのフラスコ苗

ひとカップ23株入り

この苗を選別し、根に水ゴケを抱かせて、さらに外側から水ゴケをぐるぐる巻きにして根の部分を水ゴケの玉にします。

根っこのすべてが隠れるように水ゴケを巻きつけていきます。



水ゴケの巻きあがった苗は室温30度の温室へ。
湿度と温度でレンズも曇ります。
およそ7カ月~8カ月この環境ですごします。
水は上部にぶら下がっているホースから定期的に機械で散布。

ある程度成長すると一回り大きな鉢(3.5寸ポット)にバークで植え替えます。
ポットの鉢底にバーク、その上に少量の肥料を入れ、その中に大きく成長した苗を入れて、周りの隙間にバークを流し込みます。(バークはニュージーランドから輸入したもの)

植え替えた状態のポット苗。まだ花芽はでていません。こちらの苗は中国・北京で育てられて逆輸入されたもの。

花芽を出すために18℃~25度の温室へ。胡蝶蘭は温度が低くなると芽を出す性質があるそうです。
品種によって葉の色が違うことがよくわかります。

花芽がでた!

花芽が伸びてきたら仮の支柱を立てます。

開花してきました!

咲き具合を見て出荷可能な苗は仮支柱をとり、ランのカーブに合わせた見栄えのする支柱に切り替えます。

支柱の立てられた苗を化粧鉢に植え替え。
植え替えた苗のうえには飾りの水ゴケをのせます。

植え替え、寄せ植えられた株たちの全体的なバランスを見ながら位置決めの支柱を差し込み鉢全体の中の花の配置を固定します。
そしてネームタグを差し込み、ぶら下げ、針金を持ってバランス調整をしたところで完成です。